表面波を高分解能で可視化する
繊維強化複合材の場合、剥離や亀裂などの損傷が生産時と稼動中の適切なタイミングで検出され修繕されることが非常に重要です。薄板構造上を伝播する表面波「ラム波」は、非破壊材料試験において重要な役割を果たします。なぜなら、ラム波は材料の欠陥と相互作用し、欠陥を可視にするからです。ラム波を用いた材料試験はますます重要になっています。特に、繊維強化複合材料(CFRP)が使用されることが多くなった現代の航空機のメンテナンスにおいて重要度が高まっています。
非接触PSV-500-3Dスキャニング型レーザドップラ振動計は、ラム波のような高周波の細かい波の伝搬する様を可視化できます。各測定点の3D振動を測定でき、S波(対称波)およびA波(非対称波)をそれぞれ分解して解析することができます。したがって、ラム波の研究やラム波使った検査方法の開発のためのツールとしてレーザドップラ振動計は不可欠です。
構造的欠陥を示すラム波
たとえば航空機では、稼働中の状態を継続的にモニタリングする方法(構造ヘルスモニタリング)として、コンポーネント統合型センサネットワークがあります。ここでは、多数の振動センサがそれぞれのコンポーネントに恒久的に取り付けられるので、構造的損傷をセンサが確実に記録し、コンポーネントを最適化するのに役立ちます。ポリテックのスキャニング型レーザドップラ振動計は、このような構造ヘルスモニタリングにおいても使用されています。